椽先えんさき)” の例文
「家の光」の編輯者へんしゅうしゃから、何か夏の晩の椽先えんさきなどで、子供や女たちといっしょに読んで面白いような、話はないかという相談を受けた、それは幾らでも捜したらあると思う。
折ふし徳蔵おじは椽先えんさきで、しもしらんだもみの木の上に、大きな星が二つ三つ光っている寒空をながめて、いつもになく、ひどく心配そうな、いかにも沈んだ顔付かおつきをしていましたッけが
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
いたずらっ児時代の記憶を喚起して見ても、瓦をめくって親かとまちがえるような大きな子雀を見たこともあれば、また椽先えんさきなどへ入って来るのには、時々はわきの下などの赤裸なのもいる。