“桐畠”の読み方と例文
読み方割合
きりばたけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぜん申すごとく、ここへ引き越しの当時は、例の空地あきちに垣がないので、落雲館の君子は車屋の黒のごとく、のそのそと桐畠きりばたけ這入はいり込んできて、話をする、弁当を食う
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「春になったから、みんなもちっと陽気にしなくっちゃいけない。この頃のように黙ってばかりいちゃ、まるで幽霊屋敷のようで、くさくさするだけだあね。桐畠きりばたけでさえ立派なうちが建つ時節じゃないか」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)