“柵際（さくぎわ）” の例文
「むむ。……変にうろうろしておるじゃないか。あれ、柵際（さくぎわ）の番所を覗（のぞ）いておるぞ」
新書太閤記：03 第三分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
「すわとばかり、組みつきましたなれど、なにせい、血刀（ちがたな）を持っている上に、いつものような死物狂い、とても、二人の敵ではなく、みるまにあの柵際（さくぎわ）から西谷（にしだに）へ向って、身を躍らせてしまいました」
鳴門秘帖：03 木曾の巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
狂気（きょうき）のようになって、咲耶子は武者ばしりの柵際（さくぎわ）を呼（よ）びまわった。
神州天馬侠 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)