果合はたしあい)” の例文
この一撃が果合はたしあいの終りであった。一度街道へ出ると、黒犬は、傷を負っているにも拘らず、一目散に走り逃げ、しばらくのうちに丘の縁の向うへ姿を消してしまった。
張合い無き事おびただしき果合はたしあいに有之候。相手は無言なれば、老生も無言のままに引下り、くだんの入歯を路傍より拾い上げんとせしに、あわれ、天の悪戯いたずらにや、いましめにや。
花吹雪 (新字新仮名) / 太宰治(著)
殿村夫人は、血走った目を、悪念に燃え立たせ、果合はたしあいをする様な調子であった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「その、果合はたしあいの場所は?」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)