杳渺ようびょう)” の例文
しかも其の因縁いんえん糾纏錯雑きゅうてんさくざつして、果報の惨苦悲酸なる、而して其の影響の、あるい刻毒こくどくなる、或は杳渺ようびょうたる、奇もまた太甚はなはだしというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
定基は其のかたえに昼も居た、夜もして、やるせない思いに、が身の取置きも吾が心よりとは無く、ただ恍惚こうこつ杳渺ようびょうと時を過した。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)