“村荘”の読み方と例文
読み方割合
そんそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の我孫子あびこ村荘そんそうは園は森林のごとく、晴れたる朝に先生おのを提げて下り立ち、数十本の無用の樹をり倒すと、その中に往々にして自然の鳥の巣を見出すという実状なるにもかかわらず
玄斎は維新前駒場こまばにあった徳川幕府の薬園に務めていた本草ほんぞうの学者で、著述もあり、専門家の間には名を知られていたので、維新後しばしば出仕しゅっしを勧められたが節義を守ってこの村荘そんそうに余生を送った。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)