末梢的まっしょうてき)” の例文
雇傭こよう関係は自発的にも法的にも次第に合理化されつつあり、末梢的まっしょうてきには割り切れないものが残っていながら、幾分光りが差して来た。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それで一見いわゆるはなはだしく末梢的まっしょうてきな知識の煩瑣はんさな解説でも、その書き方とまたそれを読む人の読み方によっては
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そんな末梢的まっしょうてきなショックはあっても、来た男女に対してかの女は、全部的の好意と親しみを平等に持って仕舞った。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
しかし官兵衛の心は、信長、秀吉に会ってからさらに一倍の信念を加えているので、ほとんどそれらの紛々たる末梢的まっしょうてき非難を眼中にも入れない容子を示した。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分の思想が元来くだらない未熟な借物であって、それが、父の素朴な信仰と対置されて其の末梢的まっしょうてきな装飾部分をはぎられる時、その本当の姿を現すのだろうか? 其の頃スティヴンスンは
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
わかったつもりになったりあるいは第二次以下の末梢的まっしょうてき因子を第一次の因子と誤認したりして途方もない間違った施設方策をもって世の中に横車を押そうとするもののあることである。
三斜晶系 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
いたずらにもつれ、徒らに横道に入り、またいたずらに末梢的まっしょうてきにのみ走って、結局、何回評議をかさねても、衆から一の真も生れず、そしていつまでもらちはあかないという所にちてしまうのだった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)