木萱きかや)” の例文
すぐれて光っていた。これを思わなくてはならない。本来の民謡なるものは、野山の木萱きかやのそよぎそのものからおのずとわきでたものである。
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
人目をいとうて、木萱きかやに心を置いて、この庫裡を忍んで立ち出でたが、木津の新在家しんざいけへ来て、はじめて気がついたことは、昨晩、月心院の庫裡で、後生大事の財布を柱にかけてかけっぱなし
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)