しかもこれから私が逃げようという方角へ、その曳光弾はとんでいきつつあることを知ると、さすがの私も、足がすくんでしまうように感じた。
前面には砲声が絶えずとどろいているが、この頃の僕たちはもうそれに馴れ切ってしまったので、重砲のひびきも曳光弾のひかりも、さのみに我れわれの神経を刺戟しなくなった。
気がつくと、頭上を、曳光弾が、ひゅーンと、気味のわるい音をたてながら、通り越して行く。
“曳光弾”の解説
曳光弾(えいこうだん、en: Tracer ammunition)は、発光体を内蔵した特殊な弾丸。射撃後、飛んでいく間に発光することで軌跡がわかるようになっている。トレーサーや曳痕弾とも呼ばれる。
射手に弾道を示し、軌跡を知ることで射撃中に方向を修正することができるため、対空射撃、または航空機からの射撃で各種の合図のために使用される。欠点は発射元の位置も推測されてしまうことと、弾道が普通弾と異なることである。
第一次世界大戦(1914年-1918年)から使われたとされている。
(出典:Wikipedia)
射手に弾道を示し、軌跡を知ることで射撃中に方向を修正することができるため、対空射撃、または航空機からの射撃で各種の合図のために使用される。欠点は発射元の位置も推測されてしまうことと、弾道が普通弾と異なることである。
第一次世界大戦(1914年-1918年)から使われたとされている。
(出典:Wikipedia)