映山紅つつじ)” の例文
直ぐそれから、池の石橋を一つ、楽屋口へ行くと、映山紅つつじ、桜の根に、立ったりしゃがんだり、六七人むくむくと皆動いて出た。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて道端の茶店へ休むと——薄曇りの雲を浴びて背戸の映山紅つつじ真紅まっかだった。つい一句をしたためて、もの優しい茶屋の女房に差出すと、渋茶をくんで飲んでいる馬士まごが、おらがにも是非一枚いちめえ
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)