“早櫓”の読み方と例文
読み方割合
はやろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静かな春の海を、一そうの漁船が早櫓はやろでこぎわたっていた。手ぬぐいで、はちまきをしたはだかの男が二人、力いっぱいのかっこうでを押している。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
ギー、ギー、ギーと急いでいった早櫓はやろが、まもなく、ギー、ギー、ギーと急いでこいでもどってきたかと思うと
右門捕物帖:30 闇男 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
早櫓はやろでもって、矢を射るようにこの若山丸の船腹近く漕ぎつけて来た一隻の伝馬は、篝火かがりもなし、提灯もなし、ほとんど船の人も気がつかないでいるうちに
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)