新助しんすけ)” の例文
この奧州屋の新助しんすけは一体お世辞のい人で、芸者や何かを喜ばせるのがきな人だから、何か褒めようと思って方々ほう/″\見廻したが、何も有りません。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
桐箱とひとしくキチンとすわって、鬱金うこんのきれで鼈甲脚べっこうあしをふいていた新助しんすけは、のれんのすそから見える往来へ、色の小白いよい男にしては、ちょッとけんのある目を送って
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今夜その金を受け取って新助しんすけという若い者とともにさっきかえっていった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そこへ主人の遠縁に当る、新助しんすけというのが割り込んで来ました。
若「丑刻過ひけすぎ不寝番ねずのばんの係で新助しんすけの係りではございませんからわたくしの係りになります」