文言ぶんげん)” の例文
といったまま、また祐筆ゆうひつにむかってなにか文言ぶんげんをさずけている。と、福島正則ふくしままさのり和田呂宋兵衛わだるそんべえ蚕婆かいこばばあ修道士イルマンを連れてはるかに平伏へいふくさせた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文言ぶんげんは簡単であったけれど、その文言の裏に、手紙全体に、恐怖におののいている彼女の姿が、まざまざと見える様だった。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
孔子、晩にして易をこのみ、たんけいしょう説卦せっか文言ぶんげんついず。易を読み、韋編いへん三たび絶つ。曰く、我に数年を仮し、かくのごとくせば、われ易に於て則ち彬彬ひんぴんたらん。(『孔子全集』、一九六五)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
その文言ぶんげんは次の如くであった。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)