“擐(ぬ)” の例文
其文章の英気があって、当時に水際だっていたことは、保胤の評語に、鋭卒数百、堅甲を擐(ぬ)き駿馬(しゅんめ)に鞭(むち)うって、粟津の浜を過ぐるが如し、とあったほどで、前にも既に其事は述べた。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
学を好み経(けい)を治め、其(そ)の家居するや恂々(じゅんじゅん)として儒者の如く、而(しか)も甲を擐(ぬ)き馬に騎(の)り槊(ほこ)を横たえて陣に臨むや、踔厲(たくれい)風発、大敵に遇(あ)いて益(ますます)壮(さかん)に、年十九より軍に従いて数々(しばしば)偉功を立て
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)