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撤
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と
ふりがな文庫
“
撤
(
と
)” の例文
箱の中に何があるかを知り拔いてゐる自分も、父の手つきが
大業
(
おほげふ
)
なので、一寸胸を躍らせて蓋の
撤
(
と
)
らるゝのを待つといふやうな心地になつた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
治外の法権
撤
(
と
)
れしはやや心安きに似たれど、今もかの水色眼鏡の顔見るごとに、
髣髴
(
ほうふつ
)
墓中の人の
出
(
い
)
で来たりてわれと
良人
(
おっと
)
を争い、主婦の権力を争い
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
素足に藁草履をバタ/\さして、芋の蔓のやうに曲りくねつた細い野路を、妻が被つた手拭も
撤
(
と
)
らずに、風呂敷に包んだ
飯櫃
(
おひつ
)
を提げて急いで來た。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
小さな桐の箱の蓋は
撤
(
と
)
られた。中から現はれたのは、見窄らしい一つの
曲物
(
まげもの
)
であつた。「何んぢやい、埓もない。」と言ひたげな顏が平七の上に讀まれた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
數之介は土瓶の蓋を
撤
(
と
)
つて、濛々と立ち騰る湯氣の中に、白髮頭を突ツ込みつゝ、蒸され加減を見ようとした。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
撤
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
“撤”を含む語句
該撤
撤回
弥撤
撤水車
撤退
撤廃
撤兵
振撤
撤上物給
撤下物
撤下物侍
撤却
撤去
撤囘
撤銭