損耗そんもう)” の例文
また、堺港さかいみなとは、本邦と海外とを結ぶ唯一の交易地でもあり、唐船からふね蛮船ばんせん入津にゅうしんも絶えない折から、長く乱脈な状態の下に業を停止されてあるのは、国家の損耗そんもうでもある。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また一家の主婦が小児教育の理に達すると否とは、家庭教育の得失のわかるところなりとすれば、一国の主婦がことごとく小児保育の法を知らざる時は、国家の損耗そんもう測り知る事の出来ないほどである。
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
花見料理の支度をさせられて、大變な損耗そんもうであつたといふことで
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)