提婆品だいばぼん)” の例文
おのれは猶かつ提婆品だいばぼんを繰りかへし/\読み居たるか、其読続き我が口頭に今も途絶えず上り来れり。(明治二十五年五月「国会」)
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
法華経提婆品だいばぼんには、釈尊が自分の生涯の深刻な敵であった提婆達多だいばだったに、自分に敵であった縁によって将来自分同様な人格完成の見込みのあることを証明されております。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
しかしそう云う微妙音びみょうおんはアメリカ文明の渡来と共に、永久に穢土えどをあとにしてしまった。今も四人の所化しょけは勿論、近眼鏡きんがんきょうをかけた住職は国定教科書を諳誦あんしょうするように提婆品だいばぼんか何かを読み上げている。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
八歳の龍女が当下とうげに成仏したことは提婆品だいばぼんにも説かれてあります。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かれは玉藻に教えられた提婆品だいばぼんを説いた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)