掛鏡かけかがみ)” の例文
女も手提の金色きんいろサツクから白粉入を出しておれの使つて居る掛鏡かけかがみを覗き込みながら化粧をしなほした。おれはトランクの底から百フランの紙幣を三枚抜き出してそつと洋袴パンタロンの隠しへ捻ぢ込んだ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)