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舎人等の歌二十三首は、素直に、心情をべ、また当時の歌の声調を伝えて居る点を注意すべきであるが、人麿が作って呉れたという説はどうであろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一日の生活のある一片を捉えるのもいゝし、ある感情の波動をべるのもいゝし、ある思想に形を与えるのもいゝし、人と人との会話のある部分を写すのもいゝと思う。
文章を作る人々の根本用意 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二三、おもひをべるうた
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これも前の桃の花の歌に同じく、我妹子にむかって情を告白するのでなく、若い娘等の動作にむかって客観的の美を認めて、それにほんのりした情をべているのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
春野に「おぼほし」というほどにかかっているもやとに観入して、「うら悲し」と詠歎したのであるが、この悲哀の情をべたのは既に、人麿以前の作歌には無かったもので、この深く
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)