打突ぶつつ)” の例文
と云って彼に寄りうた。ヒューッと風がけたたましく唸るかと思ふと、屋根瓦が飛んで、石垣に強く打突ぶつつかって砕ける音がした。
奥間巡査 (新字旧仮名) / 池宮城積宝(著)
妻子縁類のこと、をんなのこと、思ひつめて行くと何うにもならないところにいつでも打突ぶつつかつて行く。
椎の若葉 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
みのるはその兩人ふたりが一人合點の話を打突ぶつつけ合つてゐるのを聞いてゐると面白かつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
応接室へ通されると、年若な記者は突如いきなり頭が卓子テーブル打突ぶつつかる程大きなお辞儀をした。