扈三娘こさんじょう)” の例文
ほか、歴戦の猛者もさが、幾十隊の部将となってくりだしたが、中にはこう一点の女頭領おんなとうりょう、一丈青の扈三娘こさんじょうも、こんどは一軍をひきいて行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は又何度も木剣を提げ、干し菜をぶら下げた裏庭に「水滸伝」中の人物と、——一丈青扈三娘こさんじょうや花和尚魯智深ろちしんと格闘した。この情熱は三十年間、絶えず彼を支配しつづけた。
と、所好すきな貸本の講談を読みながら、梁山泊りょうざんぱく扈三娘こさんじょう、お孝が清葉をののしる、と洩聞もれきいて
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ここはいい! 馬麟ばりん鄧飛とうひとともに、あれなる扈三娘こさんじょうへ当ってくれ。矮虎は早やあの手の者に生け捕られている」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「オオ、あれなん噂の扈三娘こさんじょうにちがいない。誰かあの蝶の如き戦士を、手捕りにして連れて来ないか!」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)