愛賞あいしょう)” の例文
尺璧せきへきの喜びにて、幾たびか魚籃びくの内を覗き愛賞あいしょうかざるに、尺余の鯉を、吝気おしげもなく与へて、だぼ沙魚はぜぴき程にも思はざるは、西行法師の洒脱にも似たる贅沢無慾の釣師かなと感じき。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)