愛著あいじゃく)” の例文
または金堂こんどうの中にいて轟く雷鳴を聞きながら、空海四十二歳の座像を見ていたときなどは、寂しい心持になってこの山上を愛著あいじゃくしたのである。
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
自然は偉大な容相をもって常にわれわれの目の前にある。これに驚嘆し、これに愛著あいじゃくし、そうして、俳句に適した範囲内のものを諷詠する。其処そこに俳句の天地がある。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)