惣領娘そうりょうむすめ)” の例文
高等学校の生徒時代に隣家となり惣領娘そうりょうむすめと恋に陥った。此方は二十一、先方むこうは二十三さ。子供の時から見知り越しだった。
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それは隣屋敷の惣領娘そうりょうむすめで、今から四、五年前に家格が釣合わない位に違う大身の屋敷へ器量望みで貰われて行った。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「これは、わが家の惣領娘そうりょうむすめ、何とぞ、大事の終るまで、お手許に」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
足利あしかがの町へ縁付いている惣領娘そうりょうむすめにもいくらかの田地を分けてやった。檀那寺だんなでらへも田地でんぢ寄進きしんをした。そのほか五、六軒の分家へも皆それぞれの分配をした。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「えゝ。養子ですよ。惣領娘そうりょうむすめのお婿さんです。矢っ張り○○出身ですから殊に話が合うんです」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)