悪謔からか)” の例文
旧字:惡謔
ふとある疎藪ぼさの所で彼れは野獣の敏感さを以て物のけはいをぎ知った。彼れははたと立停ってその奥をすかして見た。しんとした夜の静かさの中で悪謔からかうようなみだらな女の潜み笑いが聞こえた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)