悪業あくぎょう)” の例文
旧字:惡業
去年の秋から一人の剣術つかいが来て、頭を毒殺して其の子分を手下に従え、以前にまさ悪業あくぎょう、今じゃア其の侍が頭でござりやす、悪事に悪事を重ねたわっちども
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……今日まで盲滅法めくらめっぽうに生きてきたが、過去も怖ろしい、現在の悪業あくぎょうもおそろしい。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金のある人は何も出来ない。富人が金を得れば、悪業あくぎょうが増長する。貧人が金を得れば堕落のはしごくだってく。金が集まって資本になると、個人をわざわいするものが一変して人類を禍するものになる。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こうした悪業あくぎょうがそれからそれへと続くので、祐道ももう決心した。
半七捕物帳:69 白蝶怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)