“怒色”の読み方と例文
読み方割合
どしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なるほど、自尊心のつよい一徹武者らしいと、年の若い兵部の方が、かえって、観察的な微笑をもって、かれの怒色どしょくをながめていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
踊る者があり、歌う者があれば、また、一ぐうでは、怒色どしょくをなして、酒に、うつをいわせている者があるのも、人間講とすれば、やむをえない。
信長の面には、人々が案じていたような怒色どしょくは出て来なかった。かえって、非常に安心したような落着きのなかにおおいきれない歓びすらあふれていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)