忍駕籠しのびかご)” の例文
松山へ来てから二月ふたつき余りのち、左近はその甲斐かいがあって、ある日城下に近い海岸を通りかかると、忍駕籠しのびかごにつき添うた二人の若党が、漁師たちを急がせて、舟を仕立てているのにった。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)