“心恃”の読み方と例文
読み方割合
こころだの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ一つ心恃こころだのみなのは、能登守という殿様が、うちの殿様と違って、物事に思いやりのあるらしい殿様であることのみでありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
……よもやと心恃こころだのみにしていたが、菩提山の半兵衛重治め、ついに、安土の命を奉じ、松千代様をお首にしてさし出してしまったらしい。……おれは、急にあのせ法師の半兵衛にあいそが尽きた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
与える食物は取らないけれど、その温順であるらしいことが、いくらかの心恃こころだのみにはなっていただけであります。