御郭おくるわ)” の例文
またその道すがら横手はるか幸橋さいわいばし見附みつけを眺めやった御郭おくるわそとの偉大なる夕暮の光景が、突然の珍らしさにふと少年時代の良心の残骸ざんがい呼覚よびさましたというよりほかはあるまい。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)