御参ござん)” の例文
御参ござんなれやと大吉が例の額ににらんでとうから吹っ込ませたる浅草市羽子板ねだらせたを胸三寸の道具に数え
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
陳式は山の後ろに廻って、ときをつくってどっとばかり攻め上げれば、夏侯尚も御参ござんなれとこれを迎えた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たちまち盛り返して、以前のように棺に向って飛びつき、狂いつき、或いは蓋のはずれを歯であしらって向うへ突きやり、その有様はどうしてもくっきょうの獲物えもの——御参ござんなれ
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「僕は今君の来るところを二階から見ていたんだよ。これぞ好き敵御参ござんなれとね」
一年の計 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
御参ござんなれ、と二、三合うち合った上、予定の如く張郃は逃げにかかった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御参ござんなれ!」