御勘気ごかんき)” の例文
旧字:御勘氣
「どうもしない。御勘気ごかんきをうけて以来、牢人ろうにんして遊んでいたが、殿お討死を覚悟の御出陣と見て、お供に馳せ参じて来ただけのこと」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これ、平馬さん、この俺に、指でもふれると、御隠居から御勘気ごかんきだぞ——見ろ、大事な品物を、御前にとどけに来ているのだ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「この粗忽者そこつものめがと、私は御勘気ごかんきを蒙りたいのですが……」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
いや。それがしも、そんな気がする。だが、未見の友と、初対面の場で、君公へ御勘気ごかんきのお詫びなど、面目ないところを
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おう、ついまだ、後のはなしと思って、申しあげずにおりましたが——甥御どのの御勘気ごかんきは、この藤吉郎に免じ、どうぞ許してあげて戴きとうござる。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御勘気ごかんきの者に、一切かまうな。関うては、藩の御法を犯すことになろうぞ)
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——御勘気ごかんきをうけて、犬千代は立ち退きましたぞ。お聞き及びか」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)