従来いままで)” の例文
旧字:從來
宣揚は従来いままでにない幸福を感じて、夫人を傍からはなさなかったが、朝鮮の風習として結婚した両班の子弟は、すぐ山寺へ往って独居生活を始め
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
天狗の宮にはまつる者がなく窩人の住家すみかには住む者がなく、従来いままで賑やかであっただけにこうなった今はかえって寂しく蕭殺しょうさつの気さえ漂うのであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
斯様した我の心意気が解つて呉れたら従来いままで通り浄く睦じく交際つきあつて貰はう、一切が斯様定つて見れば何と思つた彼と思つたは皆夢の中の物詮議、後に遺して面倒こそあれやく無いこと
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
こうした我の心意気がわかってくれたら従来いままで通りきよむつまじく交際つきあってもらおう、一切がこう定まって見れば何と思ったと思ったは皆夢の中の物詮議、後にのこして面倒こそあれやくないこと
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)