“後宇多”の読み方と例文
読み方割合
ごうだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
亡き父皇ちち後宇多ごうだの世頃、その故院こいんに仕えていた古公卿ふるくげもあり、はや新朝廷の内で時めかしている者もあった。——なつかしい顔、憎い顔、いちいちは拾いもえない。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御即位の当初は、後宇多ごうだ法皇が、院政を聴かれてゐたが、元亨げんかう元年天皇にまつりごとを還し給うたので、天皇は御英明の資を以て、記録所を復し給ひ、絶えて久しき御親政の実を行ひ給ふことになつた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
みかどの父ぎみ、後宇多ごうだ法皇は、まだ五十五、六でおわせられた。が、御愛人の遊義門院の死に会うて、御法体ごほったいとなられてからは、俄に、けまさッてお見えであった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)