トップ
>
弛廃
>
しはい
ふりがな文庫
“
弛廃
(
しはい
)” の例文
旧字:
弛廢
一たび
繋
(
つな
)
がれては断ち難い、
堅靭
(
けんじん
)
なる
索
(
なわ
)
を避けながら、己は縛せられても解き易い、
脆弱
(
ぜいじゃく
)
なる索に対する、戒心を
弛廃
(
しはい
)
させた。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
すなわち、この両者は早くから家中の綱紀粛正を考え、
弛廃
(
しはい
)
し堕落した政治のたてなおしを計画していた。
思い違い物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
尤もその頃は武家ですらが蓄妾を許され、町家はなお更家庭の道徳が
弛廃
(
しはい
)
していたから、さらぬだに放縦な椿岳は小林城三と名乗って別に一戸を構えると小林家にもまた妻らしい女を迎えた。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
僧尼に対する訓令の多くは学業の
弛廃
(
しはい
)
を
警
(
いまし
)
むるにあった。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
全部がそうでないにしても、士風がそのように
弛廃
(
しはい
)
してゆく事実は否定しがたい、これではならぬと思う者もあったろうが、時の勢いに抗してまで起つ者はなかった。
足軽奉公
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“弛廃”の意味
《名詞》
弛緩して廃れ、行われなくなること。
(出典:Wiktionary)
弛
漢検準1級
部首:⼸
6画
廃
常用漢字
中学
部首:⼴
12画
“弛”で始まる語句
弛
弛緩
弛張
弛廢
弛怠
弛担
弛気
弛鈍
弛手綱
弛緩状態