引掴ひッつかま)” の例文
取られたと思うと、気が着いて、ただち其奴そいつ引掴ひッつかまえて、車掌とで引摺下ろしたまでは、恐入って冷却していたその攫徒がだね、たちまち烈火のごとくにたけり出して、坂田氏をなぐった騒ぎだ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)