引扱ひきしご)” の例文
おのれ、見ろ、と一足退すさって竹槍を引扱ひきしごき、鳥を差いた覚えのこつで、スーッ!突出つきだした得物のさきが、右の袖下をくぐるや否や、踏占めた足の裏で、ぐ、ぐ、ぐ、と声を出したものがある。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)