引懸ひきか)” の例文
欄干らんかんの外部に釘の出ている個所を見つけると、その釘へ、さいぜんの絣の切れを、風で飛ばぬ様にしっかりと引懸ひきかけて置いて、それから、帆布はんぷの影に隠れ、素肌にただ一枚着けていた
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
船の中にも蚊が居るので、主婦は準備して来た蚊帳かやとまの角に引懸ひきかけて低く吊つて、其処そこに一緒にゴタゴタに頭やら足やらを入れて寝た。棚の上の三分の洋燈ランプは、薄暗く青い蚊帳かやを照して居た。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
そうの角に引懸ひきか
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
そうつの引懸ひきか
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)