幽闃ゆうげき)” の例文
あざやかなる織物は往きつ、戻りつ蒼然そうぜんたる夕べのなかにつつまれて、幽闃ゆうげきのあなた、遼遠りょうえんのかしこへ一分ごとに消えて去る。きらめき渡る春の星の、あかつき近くに、紫深き空の底におちいるおもむきである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)