幽暗うすぐら)” の例文
蚊帳ごしにれくる幽暗うすぐらい豆ランプの灯影ほかげに映るその顔を、そっと知らぬ風をして細眼に眺めると、すごいほどあおざめた顔に色気もなくつかねた束髪の頭髪あたまがぼうぼうといかかっていた。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)