幸無さちな)” の例文
し身のたのしみと心のたのしみとを併享あはせうくべき幸無さちなくて、必ずその一つをえらぶべきものならば、いづれを取るべきかを知ることのおそかりしを、遣方やるかたも無く悔ゆるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)