平袴ひらばかま)” の例文
平袴ひらばかまに紋付の羽織はおりで大小を腰にした菖助のあとについて、半蔵らは関所にかかった。そこは西の門から東の門まで一町ほどの広さがある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
五月も末のことであったが、半蔵は朝飯をすますとすぐ庄屋らしい平袴ひらばかまを着けて、問屋場の方へ行って見た。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼の習慣として、ちょっとそこいらを見回りに行くにも質素な平袴ひらばかまぐらいは着けた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
勝重かつしげは顔色を変えて、表玄関から店座敷へ飛んでやって来た。よくある街道でのけんかかと思って、半蔵は「はかま、袴。」と妻に言った。急いでその平袴ひらばかまをはいて、ひもも手ばしこく、堅く結んだ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)