常陸屋ひたちや)” の例文
永「おゝ手前あのなに何へ行って大仏前へ行ってな、常陸屋ひたちや主人あるじになったら一寸ちょっと和尚が出て相談が有るからと云うて、早く行って」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
自分の不始末がバレて、叔父の信用がなくなり、その上お登世に嫌はれて常陸屋ひたちやの跡取りになる望がなくなつたからさ。
二十歳前後の可愛らしいのが、常陸屋ひたちやの秘藏娘、お登世といふのでせう。
亡くなつた女房の妹の子を、わらのうちから貰つて育てたのだ。嘘だと思ふなら、五助に訊いて見ろ。この常陸屋ひたちやの身代は、娘のお登世に婿を取つて讓るから、お前などに寄り付いて貰ひ度くない。