巡邏船じゅんらせん)” の例文
ふなばたで米を炊いでいる女も、首を挙げて怒鳴った。水上警察の巡邏船じゅんらせんが来て整理をつけた。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
十七番のナターシャさんも同じジャンクで拾われていたし、パン屋のソニーさんも鯨捕り船だったかに拾われて来たのを、白軍の巡邏船じゅんらせんが見付け出して警察に引き渡したんですって。
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あかりを点けて行かんと、巡邏船じゅんらせんから、発砲されても、苦情は受けつけぬぞ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
瞬くうちに船一パイになったら、残余あとはソレキリ打っちゃらかしだ。勿体もったいないが惜しい事はない。タカダカ三円か五円ソコラの一発だからね。マゴマゴして巡邏船じゅんらせんにでも見付かったら面倒だ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)