かい)” の例文
義男の力が、みのるの今まで考へてゐた男と云ふものゝ力の、そうにしたならそのかいにも足りない事をみのるは知つてゐた。その頼りない男の力にいつまでも取り縋つてはゐたくなかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)