屋根葺やねふき)” の例文
石運びだの、大工だの、屋根葺やねふきなどの住む狭くて汚い裏町を、山伏は、布施ふせを乞うて軒から軒へとあるいて行った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
村に図書館のようなものでも建てる世話をしてやる、悪い顕俗をめてやる、屋根葺やねふきも手伝ってやる、必要なら車も引く、馬を追う、何でも社会的生活に大切なこと、これを向上するようなことには
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
農家としては、かなり広そうだし、壁造りを見ても、旧家に間違いないが、小作もいない女気もない、わら屋根もこけに朽ちながら、その屋根葺やねふきの手も乏しい無人の家らしく思われた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それも、屋根葺やねふき一人、入るではなく、まったく、元のすがたのままに。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……実は、これへ連れて参った屋根葺やねふきの職人」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)