居炉裏いろり)” の例文
あと女では、原信子(歌うたい)、男で日夏耿之介氏、居炉裏いろり、何だか仏壇みたいに見える傍の机。ちんまりすわっている顔、私も五十になってあせることのつまらなさがわかった云々。
立木を柱に取って板屋根を差掛けた掘ッ立小屋で、入口が土間になり、四、五畳の古畳を敷いたところに居炉裏いろりが切ってある。山番が雨に逢った時の避難所だッたが、今は立寄るものもない。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)