尾羽おば)” の例文
と、油紙に火がついたようにまくし立てながら、足もとに落ちていた鳥の尾羽おばのようなものを拾いあげて藤波のほうへ差しだし
ところで、極彩色の孔雀くじゃくがきらきらと尾羽おばまるくひろげた夏の暑熱しょねつと光線とは、この旅にある父と子とをすくなからず喜ばせた。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「ふん——ちゃちな面だなあ、陣幕や小野川の腕でぶたれたんなら知らぬこと、この尾羽おば打枯らした神尾の痩腕やせうでが、そんなにこたえるかい、一つぶたせりゃ十両になるんだ、この神尾の痩腕で……」
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なびけ行く、雉子きじ尾羽おばネの駒飾り
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)