尻拭しりぬぐ)” の例文
「呆れた野郎だ、だから叔母さんは、お前の尻拭しりぬぐひで苦勞してゐるぢやないか、その氣だから三十にもなつて、まだ嫁に來手も、婿に貰ひ手もねえ始末だ」
このごろでは流石さすがの同胞たちも、梅子から持ちこまれる尻拭しりぬぐいにえきれなくなって、何でもかんでも断ることにしていたのです。轢死をする前の晩も私のところへ来ましたが、また金の無心むしんです。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)