小笠原島おがさわらじま)” の例文
「このしろおおきいのは、小笠原島おがさわらじまからきたのですよ。みんな、とおみなみほうからきたものばかりです。」と、やどかりをあきなうおばさんは、いいました。
ある夜の姉と弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これぞ当時は八九分通り開けて居りますが、小笠原島おがさわらじまでございます。文治は盲亀もうき浮木うきぎに有附きたる心地して
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼は肺のために大学を休んでから、もう幾年にもなった。その時は、ちょうどいろいろな調査書類などを鞄につめて、一、二年視学をしていた小笠原島おがさわらじまから帰ったばかりであった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
業平文治が安永の頃小笠原島おがさわらじまへ漂流致します其の訳は、文治が人殺しのとが斬罪ざんざいになりまする処を、松平右京まつだいらうきょう様が御老中ごろうじゅうの時分、其の御家来藤原喜代之助ふじわらきよのすけと云う者を文治が助けました処から
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)